救われている事

日本同盟基督 教団和泉福音教会の伝道師を 務める 遠藤芳子さ んは、 夫 の 嘉信牧師と 共に同教会に赴任 後、 進 行性筋ジストロフィーを発症。病状 は徐々 に 悪化して車椅子の生活 を余儀なくされ、 首をカ ラ ー で支えなければ 頭 を 上げていられないほどとなっ た。教会の奉仕や家事を行 うことが困難になり、牧 師の妻として耐えがたい 辛さを 味わったとい う。 それから７年ほどして、今 度 は 夫 の遠藤嘉信牧師 がＡＬＳ(筋萎縮性側索硬化症)と診断される。何よ りも神のみことばを語ることに情熱 を注ぎ、毎週、 十 分 な準備をして 説教に臨んでいた 嘉 信 氏は、急速 に 全 身 の 筋 力 が 衰 えていくとい うこの難病 に 罹って からも、体力 の 限界まで神のみことばを語り 続けた。 そして、発病から１年２か月後の2007 年6月、47 歳 の 若さで主の御 許へと 旅 立って行った。 残された 芳子さ んは、教会の伝道師に 就 任する。 しかし今 度は、自 身 に 乳 が んができていることが 分 かった。２ 度 の 手 術の後、６週 間 の放射線治療を受 けることとなる。さらに そ の 間に、 当 時 高 校 生だっ た 娘 さ ん が 背中に 強 い 痛みを 訴 え、検査 の結果、脊 索 腫という難病 と診断された。 幸い、 病 院を変 え て 手 術 に臨んだとこ ろ、そ の腫瘍 は 当初の診断とは 異 なって良 性だと診断され、 娘 さ ん の健康 は回復した。 しかし そ の 数年後に 芳子さ ん の 乳 が ん が再発する。 さらに、 精 神 的にも 厳しい 状 態 に 陥ってしま う。芳 子さ んはこ う語る。「 私 は 家にこもりが ちになり、 精 神 的にもっとも 辛い時 期 を 過 ごしました。まだ 肉 体 的 な 病の方が、 どれだけ耐えやすいかと 思いまし た。気力 が萎えてしま うとい うことが、 ど れほど 恐 ろしいことか、 その時初めて 思 い 知りました。」次 から次へと、 終わりの見 えない試練に見 舞われ、 立 ち上がる気力 さ え 失っていった。

現在、芳子さ ん の筋ジストロフィーは 医 学 的には 説 明できない不思議 な回復を見 せ、立って 歩けるほど に なっている。が ん の再発からも守られている。 記事は、 ＡＬＳ が 癒され ず に地上 の 生 を終え た 嘉 信 氏と、回復 が与えられて主の証人として 働 く 芳子さ ん、そ の 双 方 に「神の主 権」があるという内容だ。

癒されることも、 癒されないことも、ただ「神の主 権」 の中で 日本同盟基督 教団和泉福音教会 遠藤芳子伝 道師 「 舟 の右側」2018 年3月号地引 き 網 出 版より ……………………………………………………………