「土の器」 才藤千津子
- kogabaptist
- 3 日前
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古賀バプテスト教会2025年度特別主日礼拝にお招
きいただきまして、どうもありがとうございます。
西南学院大学神学部で実践神学概論や牧会学、カウ
ンセリング、宗教心理学などを教えている才藤千津
子です。今日は、聖書と「赦し」というテーマを取
り上げます。
「罪の赦し」というのは大変重要なテーマです。
罪という言葉は、しばしば律法違反や道徳違反とい
うように個々の罪の意味で理解されますが、聖書が
いう「罪」とは、本質的には「神からの離反」であ
り「神との関係の破綻」のことです。罪びとである
にも関わらず神に赦されて生きている、それが私た
ち人間の姿です。
しかし、現実には、他者からの暴力など道徳的な
罪とそれによる痛みに苦しむのも人間です。そして、
人を「赦す」ということは、私たちにとって大変難
しいことです。私たちは、神から赦されて生きてい
るのですが、私たち自身は自分を傷つけた人を簡単
には赦せないのです。しかし、戦争や差別、そして
今日の午後取り上げるハラスメントなどの暴力が横
行する今日の世界において、私たちが互い忍耐をも
って赦し合わなければ、世界で人々が共存してゆく
道が閉ざされてしまうでしょう。
今日の午後、私は、「日常生活の中のハラスメン
ト:互いの尊厳を大切にするコミュニティを作るに
は」というテーマでお話しをさせていただきます。
今日の教会に強く要求されていることの一つは、社
会の中で少数者とされてきた人の人権を侵害しない
ということ、また少数者の痛みに気づくことです。
そのために、日本バプテスト連盟や福岡地方連合は
ハラスメントの問題に取り組んできました。また、
私自身、ハラスメントの事例に深く関わることがあ
ります。そして、そのようなとき、ずっと私が疑問
を持っているのは、赦しとは何だろうか、また聖書
によれば赦しのプロセスにとって大切なことは何だ
ろうかということです。今日は、このことを皆さん
と分かち合いたいと思います。
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