イエス・キリストにおいて (エフェソの信徒への手紙 4章3~10節)
- 金子敬
- 2016年4月2日
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日本バプテスト連盟の信仰宣言(1979年)には、「イエス・キリストにおいてご自身を啓示された神こそ、父・子・聖霊として働かれる、唯一の、全知全能の神である。」と記されています。ここに記されている言葉は、正に聖書が私たちに伝えようとしている信仰理解の基盤をなすものであり、「成る程、そうなのか!」と学ぶところが多い内容です。
神は、「イエス・キリストにおいてご自身を啓示された」神です。「啓示」とは覆いを取り払って開示することで、神の側からこの覆いを取り払われたところに特色があります。私たちは自分の努力や信心の積み重ねで神の真相に到達するものではありません。「神の側から」と言う点が大切なのです。それがどのようにして実行されたのかと言うと、「キリストにおいて」であり、この表記がエフェソの信徒への手紙には頻繁に用いられています。「神は、わたしたちをキリストにおいて、天のあらゆる霊的な祝福で満たしてくださいました。天地創造の前に、神はわたしたちを愛して、御自分の前で聖なる者、汚れのない者にしようと、キリストにおいてお選びになりました。」(エフェソ1:3~4)とあるように、天地創造以前からキリストによる私たちへの関わりが主張されています。更に「わたしたちはこの御子において、その血によって贖われ、罪を赦されました。これは、神の豊かな恵みによるものです。」(同1:7)とあり、キリストにおいて罪人の赦しと救いが完成しているとも記されているのです。
ここに、「神とはどのようなお方か」との問いに対する答えがあります。神は人間が作り出した思想の産物ではありません。具体的に「イエス・キリストを知ってください。そうすれば神が解ります」と答えることが出来るでありましょう。イエス様ご自身も「あなたたちは聖書の中に永遠の命があると考えて、聖書を研究している。ところが、聖書はわたしについて証しをするものだ。」(ヨハネ5:39)と言われ、「わたしを見た者は、父を見たのだ。」(同14:9)と証言されています。実に私たちは、今も、キリストにおいて神の愛の支配する時の中に歩んでいるのです。
TK生
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