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「シメオンとアンナ」 泉清隆

ルカによる福音書2章22節以下もクリスマスの物

語、主の誕生の物語のひとつと言ってよいと思いま

すが、実際にクリスマスの時に読まれることはあま

りありません。ルカによる福音書2章1節から20節

までの輝くような天使と羊飼いの物語が、クリスマ

スの祝いの時にふさわしいものとして、読まれるの

です。クリスマスページェントでも羊飼いや天使は

登場しても、ここに語られるシメオンやアンナはほ

とんど出てきません。この部分が羊飼の物語に続け

て読まれるにしても、クリスマスが終わった、教会

の暦を重んじる伝統的教会では12月31日に読むのを

通例としているそうです。しかしここは第3章以下

のイエス・キリストの公の活動が始まる前の部分を

飾る、心温まるイエス・キリストの生涯のひとこま

です。その幼な子イエス・キリストを抱いたこのシ

メオンは、讃美の心に満ちて歌いました。これは、

シメオンの讃歌とよばれ、ラテン語で最初の歌詞を

「Nunc dimitis…ヌンク・ディミトゥス」そのまま

この讃美歌の題名になりました。「主よ、今こそあ

なたはお言葉どおり この僕を安らかに去らせてく

ださいます。」という意味の言葉です。同じルカに

よる福音書第1章46節以下のマリヤの讃歌は、「マ

グニフィカート」、68節以下のザカリヤの讃歌は、「ベ

ネディクトゥス」とそれぞれ呼ばれ、いずれも教会

の礼拝の歌となりました。それぞれにそのラテン語

訳の歌の最初の言葉をそのまま題名にしています。

古賀教会では今、幼子が教会に集っています。神

殿ではありませんが、教会に集う信仰の先輩者たち

(アンナは84歳とあります)が、幼子たちを迎えて、

共に礼拝を捧げる時、この世界の様々な課題を覚え

ますが、救い主が生まれて、希望はある、救いはあ

ると確信させられます。

 

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 古賀バプテスト教会

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