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「御心を語る」 泉清隆

平和に関する信仰的宣言【平和宣言】が2002年に

日本バプテスト連盟49回定期総会で採択されまし

た。(2019年に改訂)その前文には、「『平和をつくり

だす人たちは、さいわいである』と主イエスは言わ

れる。しかし今、世界は敵意に満ちている。殺戮と

報復が果てしなく繰り返され、絶望が支配しようと

している。十字架の主イエスはこの世界において審

きと和解を為し、解放と平和を告げ知らせ、私たち

を復活のいのちへと導かれる。私たちは静まって沈

黙し、主イエスの声に聴く。(一同)教会は救われた

者の群れとして応答に生きる。」と始まり、以下、

十戒をベースに平和宣言が語られています。

・主の恵みに与りつつ、主の戒めに生きることを宣

言する。

・十字架の恵みを受けた私たちは主イエスに従う。

・主イエスへの服従こそが、私たちを自由にする。

と続き、「私たちは自らを誇ることをせず、十字架

の主イエスを誇る。私たちは御心のままにと祈る。」

とあり、今回「御心」ということに思いが至りまし

た。

それは、第三戒の「あなたはあなたの神、主の名

を、みだりに唱えてはならない。教会は神の御心を

騙(かた)ってはならない。(一同)教会が神の名を利

用して、暴力や報復、正義の戦いを肯定することは

許されない。」と宣言しているからです。

つまり御心の理解です。イエス・キリストは十字

架を前にして、祈りの中で、神に「御心がなります

ように」と祈られました。

しかし、人間が神の御心を語ることの恐ろしさ、

罪深さを思います。先の戦争への流れを知ると、日

本のキリスト教の指導者たちが神の名を利用して、

この戦いは神の戦い、アジアの人々を欧米列強から

解放する正しい戦いであると宣言しました。*

*日本基督教団より大東亜共栄圏にある基督教徒に

送る書翰 1944年3月26日発出。

平和宣言は御心を騙(かた)ってはならないというので、

偽り、騙(だま)して語ってはならないなのですが、一

方、私たち教会は神の御心を世界へと宣言していく使

命があります。宣教者たちの為にお祈りください。真

に教会が神が与えた恵みを分かち合い、宣教をするこ

とができますように。

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