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「金子洋子さんから手紙」 泉清隆

聖名を賛美いたします。幼い頃とても体の弱かっ

た私をいつも母が心配しておりましたが、長じる程

に丈夫になり、病気知らずの私となり、自分でも驚

いております。これからも健康にはよく気をつけて

元気に過ごしたいと思っております。現在の私を顧

みる時、しみじみと教会生活のありがたさを感じさ

せられております。父がクリスチャンでいてくれた

ことが私の家族にとって大きな支えであり、救いの

元であったことを今更のように深く思い感謝いたし

ております。父は早稲田の学生であった頃、信仰に

導かれ戦中もずっとその信仰生活は変わりませんで

した。しかしあの戦争は私たち家族を悲しみのどん

底におとしめてしまいました。父は42歳の働き盛

りにボルネオ(現、カリマンタンKalimantan)で戦病

死と、帰らぬ人となりました。終戦の年の5月の事

でした。わたしは二度とあの優しかった父の顔を見

ることなく現在に至りました。しかし、父はいつも

私の中に生きていて私を見守り励まし力づけてくれ

ております。信仰の遺産を受け、今の私がある事を

深く感謝しております。家族そろって教会生活を続

けさせて頂いてる姿をきっと天国から喜んで見守っ

てくれていると信じております。これからも父を落

胆させるような事がないように、いつも明るく元気

で教会生活を精一杯喜んで励ませて頂きたいと願っ

ております。今後ともよろしくご指導賜りますよう

に心よりお願い申し上げます。私は教会大好き人間

です!今までも教会を嫌いになったことは一度もあ

りません。教会は私の実家でした!!感謝しておりま

す。後、何年生きられるか分かりませんが、命ある

間は教会生活をずっと大切に生きていきたいと思っ

ています。老齢になりもう何のお役にも立ちません

が、教会に集わせて頂けることが喜びであります事

をお伝えいたしたくペンを取らせて頂きました。夫

も永く牧師としての務めをさせて頂いて参りました

のでその苦労も分かります。しかしやはりその喜び

の方が何倍も大きかったとしみじみ思わされており

ます。先生にはどうぞお体をお大切になさって頂き

たく願っております。何もお役に立たなくなった私

ではございますが、教会生活をこよなく愛し喜んで

いる者がいる事をお心に止めて頂けますようにと願

っております。神様の御祝福がより豊かに先生の上

にございますよう心よりお祈り申し上げます。ハレ

ルヤ!アーメン!

(教会からのお誕生日の葉書の返信としてお手紙を

頂きました。ご本人のお許しを頂き掲載します。)

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