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救うために来られたキリスト 泉清隆

ポルトガルの国は90年代に入ると、国民の1パーセントがヘロインの使用者となってしまいました。罰を重くしても問題は一向に解決しません。取り締まりが厳しくなればなるほど、使用する人々はますます隠れて使うようになるからです。その時に麻薬治療の専門医グォラオという人が思い切った提案して採用されました。なんと2001年7月1日に麻薬は少量であれば所有していても逮捕されないという法律を作りました。麻薬を使っている人々を治療に呼び込むためでした。今までは立ち直りたいという思いはあっても、申し出ることはできませんでした。これまでは麻薬撲滅の予算の9割は取り締まりに、医療は1割だけでしたが、今は9割が医療に1割は取り締まりに使われるようになりました。そして10年で麻薬のリハビリを受ける人が4.5倍に増え、使用する人々が半分になり、今や麻薬で命を落とす人は百万人中6人で、これは西洋で最も少ないそうです。どうして麻薬依存者が劇的に減ったのか。それは本当のことを告白したら、さばきではなく治療が始まるからです。病人が病院へ行った時、医者は責めるのではなく癒します。そのようにキリストは問題を責め立てて、裁くために来られたのではなく、神から離れた罪人を赦し受け入れ、再び立ち上がらせるために来られた救い主なのです。☆ノルウェーのバストイ島にある「バストイ刑務所」は、最も警備が緩いと自負する刑務所で、最低限のセキュリティレベルの中で生活する囚人達は、毎日をのんびりと平和に過ごしています。施設内に収監されている囚人は100人程で、一人一人に農作業や力仕事が与えられます。「更生すること」を第一の目的とするこの刑務所では、囚人の人権を尊重し、自信を取り戻し再犯罪につながらないよう促しているのです。そんなバストイ刑務所では、仕事が無い日は日光浴や釣りなどを楽しみ、施設内のスーパーで食材を買い自炊も出来ます。しっかりとした更生プログラムと、囚人達の人権を尊重しているので、再犯罪の確率は30%ととても低いと言われています。☆スペインのアランフェス刑務所。赤ちゃんがいるにもかかわらず、犯罪に手を染めてしまった囚人達。刑務所に入る犯罪者の家族にとって、こんなに辛いことはありません。しかしこのアランフェス刑務所は育児室が完備された、世界初の家族で過ごせる刑務所です。入所条件は3歳未満の子供がいる囚人のみ。これも更生を目的とした理由があってのことです。家族と共に穏やかに過ごした囚人達は、出所後に再び罪を犯すことがなく、何とこの十数年で出所してから罪を犯した者は1人もいないとのことです。


イエスはお答えになった。「医者を必要とするのは、健康な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである。」ルカによる福音書5章31~32節

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