聖書に由来する意外な言葉
- 泉清隆
- 2019年2月24日
- 読了時間: 2分
聖書は名 言 の宝庫です。普段、日本語で無意識 に 使っている言葉の中にも、聖書に 由来する言葉がた くさ んあります。
・「スケープ ゴート」(レビ記16:22) 人 の 身代わりにされることですが、もともとは 古 代イス ラ エ ルで、 毎年一 度「贖罪の日」に、 雄 山 羊 に人々 の 罪 を 負 わ せ て罪祓いの 儀礼を 行ったこと (レビ16:7-10,21-22)によります。scapegoat は、 古英語で「 放たれる 雄 山 羊」の意味。
・「マイ ム・マイ ム」(イザ ヤ書12:3) フォーク ダンスの定 番ですが、 実はイス ラ エ ル の 水 汲みの 踊り。ま んなかに集まって叫ぶ言葉は、 旧 約聖書のイザ ヤ書に 由来し、ヘブライ語で 正しくは 「マイ ム・ベッサッ ソン」で、「喜 びをもって水を」 (汲む) の意味。
・「 目には 目を、 歯には 歯を」(出 エ ジプト記21:24) バ ビロニアのハムラビ法典にもある 古 代 オリエン ト世界共通の同 害 報復法。復讐 の範囲 を被害と同 程 度 に 限定することで、報 復のエスカレートを防止 す る役 割もありましたが、イエスはこの 精神をも批判 しています(マタイ5:38-41)。
・「日はまた 昇る」(コヘレ ト1の言葉1:5) 実は、 人 がどんなに努力しようと、世の中のあり 方は 変わらない、という無常観 と諦念 を含む言葉。 ヘミングウェイの小 説の題名でも有名。 ・「 洪水はわが 魂 に 及 び」(詩編69:2) 新 共 同 訳では、「大水が喉元 に 達しました」。 苦 難 の中で神の救いを 求める詩編 の冒頭。「 喉」を意味 する 原語「 ネ フ ェ シ ュ」は、「 魂」とも 訳 せます。 大江健三郎 が 文 語 訳聖書に 基 づき、小 説の題名とし てからよく 知られるようになりました。
山 我 哲 雄 著「聖書」146Pから
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