「正しい事のために抗議できる権利」(2020.6.28)
- 泉清隆
- 2020年8月4日
- 読了時間: 3分
マーチンルーサーキング牧師は公民権運動で有名 です。その運動のさなかの教会での説教で、正しい 事のために抗議できる権利、The right to protest for right があることを提示しました。 「人間は屈辱の深淵に投げ込まれ、つきまとう絶 望感に我慢できなくなる時がある」しかし、だか、 それにも係わらず、どうか暴力に走るような事をし ないで欲しい。我々の目的はただ、正義の確立。「我 々はただ、正義を確立しようとだけ願って、ここに 集まったのだ」と語りました。 また、デモ行進の十戒というものがあります。① 毎日、イエスの教えと生涯を黙想する事。②バーミ ングハムの非暴力運動は勝利ではなく、正義と和解 を求めるものである、ということを常に銘記するこ と。③神は愛であるから、愛の精神をもって歩き、 かつ語ること。④すべての人間が自由になるために、 神によって自分が用いられるように日々、祈ること。 ⑤すべての人間が自由になるために、個人的な欲望 を犠牲にすること。⑥味方と敵の双方に対して,礼 節を守ること。⑦他者と世界に対して、変わらぬ奉 仕をすること。⑧拳・舌・思いによる暴力を振るわ ないこと。⑨心身両面の健康に留意すること。⑩デ モ行進に際しては、運動体および指揮者の指示に従 うこと。 そして有名なワシントン大行進の I have a dream の「私には夢がある。いつの日かジョージアの赤土 の丘の上で、かつての奴隷の子孫と奴隷主の子孫と が兄弟愛のテーブルに一緒に座ることができるよう になるであろう。…また私の四人の小さな子供たち が皮膚の色によってではなく、人格の深さによって 評価される国に住むことができるようになるであろ う」というフレーズで有名な演説の前に、「私はあ なたがたの内のある者が、大いなる試練と難難の中 からここに来ていることを、十分に知っている。あ る者は狭苦しい刑務所の獄房から出たばかりで来て いる。
またある者は、自由への探求のために迫害の嵐で打 ちのめされ、警官の残虐行為の強風でよろめいたよう な地域から来ている。あなたがたは創造的苦難の古参 兵である。どうか、不当に受ける苦難には贖罪の働き があるという信仰をもって、活動し続けて欲しい」 その後、ジョンFケネディー大統領が画期的公民権 法案を議会に提出すると全国放送をしました。 その2週間後に、教会に仕掛けられた爆弾で4人の 少女の命が失われる事となりました。そしてその告別 式で「歴史は不当に受ける苦難は贖罪の働きを持って いる事をくり返し証明してくれている」と語りました。
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