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教会への道(2020.07.19)

  • kogabaptist
  • 2020年8月4日
  • 読了時間: 3分

いつかテレビで森繋久弥さんが、有名な森繁節を 披露なさったあとで、つぎのようなお話をなさった ことがありました。正確に覚えているわけではあり ませんが、だいたいこんなふうに記憶しています。 森繁さんは、海やヨットがお好きなことでも有名 ですが、ある日、船をヨットハーバーに入れて甲板 などを掃除していたとき、一人の中年の男の方が声 をかけてきました。「いいお船ですね」森繋さんは、 「よろしかったら、お乗りになりませんか。お茶で もさしあげますよ」彼がとても喜んで、その思いが けないご招待に応じたことはもちろんでした。自分 は復員軍人だといい、いろいろなお話のあとに、彼 はいいました。「森繋さん、神様はあるとお思いに なりますか?」「さあ?」と考えて、森繋さんがお 返事をなさらずにいると、「僕はいらっしゃると思 うのです。絶対にいらっしゃいます」そして、こん なお話をしてくださったというのです。それは第二 次大戦中のこと、彼が乗っていた軍艦が撃沈され、 小さな木片につかまって何日間も漂流しているとこ ろを、幸運にも大きな船に救助されたそうです。手 厚く看護されてやっとはっきり意識をとりもどした ときに、ハッと頭に浮かんだのは、自分を何日問も 守ってくれた木片でした。なぜ一緒に持ってこなか ったのだろう。命の恩人であったはずだ。そうだ、 どうしても船にもどってもらってあの木片を探さな ければ、という考えにとりつかれ、船長のところへ 行って一生懸命頼みました。船長はとても驚いて、 「冗談じゃありませんよ。あれからもう八時間も経 っているのです。もとにもどるのにまた八時間かか るわけですよ。考えてもごらんなさい。この広い海 で、流れも波もあるのに、八時間かけてもどったと ころで、その木切れが見つかると思いますか?」そ してまた時間が過ぎました。彼の願いはついに船長 を動かし、船はもときた方向へ航路を変えたのでし た。もとの地点のあたりまできたとき、驚いたこと には、数人の人が木片につかまって漂流をしている ではありませんか.その幸運な人たちがすぐに救助されたことはもちろん です。「ですから僕は、神様はきっといらっしゃると思 っているのです」と、彼は最後に話を結びました。 私のつたない文章で、森繁さんのお話をひきあいに だすのは申し訳ないのですが。この話をテレビで聞い ていた人は、それぞれのお考えをお持ちだったと思い ますが、私は、神様のお力ってこういう風にお働きに なるのだと思いました。彼の執拗な程の願い、そして 船がもとへもどるなど、考えられない事だったと思い ます。

「チョッちゃんが行くわよ」黒柳朝著から

 
 
 

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