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「明日を信じて」中村哲先生との出会いから

35年ほど前1枚のはがきに誘われて、10名ほ どの女性が集う集会(八幡東区のカトリック教会)に 参加し、初めて中村哲先生にお目にかかりました。 非常に物静かで、訥々とした語り、その人柄に魅か れましたが、講演の最後に「アフガンは貧しく子ど もたちはみな裸足で駆け回っています。しかし子ど もの瞳は輝いでいます。子どもの瞳の輝く国の未来 には希望があります。翻って豊かで便利といわれる 日本はどうでしょうか。夜遅くコンビニの前でカッ プラーメンをすすりたむろしているこどもたち…」 私は自分の人生の根幹をゆすぶられたような気がし ました。何が大切なのか、目の前にいる子どもの目 をじっと見つめました。★その後「アジアを考える 会・北九州」のメンバーとなり年に1~2回の講演 会や交流集会を開催し続けています。最初にハンセ ン氏病の治療にペシャワールに赴いた先生はサンダ ルづくりに取り組みその後、ペシャワールに病院を 建設(1999年)し荒れた土地に1000か所以上の井 戸を掘り、さらに、5年間一度も雨が降らず大干ば つの大地に25キロの用水路を引き、現地の方々と 共に緑の大地が復活 (2010年)し、結果65万人の 難民が帰還できるようになりました。★毎年帰国す る度に各地でペシャワール現地報告を続けられまし た。11年前に若いスタッフの伊藤和也さんが誘拐 され銃弾に倒れた時(2008年)の先生の沈痛な面持ち を忘れることができません。その後は、すべての日 本人スタッフを帰還させ単身でアフガンと日本を往 復されていました。十分注意を払われていたのに…。 ★こうした活動のほとんどが、ペシャワール会会員 の会費で賄われています。今でこそ、中村先生のこ とを知る方は多くなりましたが、当時先生のことを、 ましてペシャワールのことを知る方はほとんどおら れない中で先生のことを知っていただきたいと必死 だったような気がします。集会で50名を集めるの に四苦八苦し、お昼にはペシャワール風カレーを作 って提供したりしました。カレーを食した先生曰く 「当たらずとも遠からず…」★様々な困難にありな がら、先生の「混沌の先に未来がある」という言葉 には多くの示唆を与えられています。「アジアを考 える会・北九州」は10名の女性で活動している草 の根のグループです。

中村哲先生のペシャワール会の応援と、PHD協会(神戸) のアジアの研修生と地域や小学校との国際交流を通じ て、日本の今の暮らしを改めて見直し、相互に学び合 う機会となっています。「生きることは分かち合うこと」 の心を2つの交流を通して、次代を担う若い人々へ伝 えることができたら…。★一人の力は小さく、無力に 等しいほどですが、その微力な力を集めてできること をしていきたいです。バプテスト教会、市民センター、 ムーブ、JICA、学校などの会場を借り、先生の講演会 には「明日を信じて」という題を掲げていました。「人 は愛するに足り真心は信ずるに足る」これは先生の著 書の題名ですが、クリスチャンとして生き抜かれた先 生の崇高な精神のひとかけらを受け継ぎ、明日を信じ ていきたいと願っています。 N.U

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