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心の目を育む 金子政彦

宇都宮共和大学子育て支援研究センターが、2018年度に行った第3回公開講座報告を読みました。テーマは、『ことばは子どもの未来を拓く 〜幼児期からの英語教育を考える〜』 講師は、お茶の水女子大学名誉教授の内田伸子先生で、発達心理学、特に言葉に関する研究が専門の先生です。


 2020年から全国の小学校で、5年生からの英語授業が教科として行われることになりました。内田先生は、さまざまな研究結果や子どもたちとの関わりから得られた知見を紹介しながら、英語の早期教育について考えを述べられています。


 『50の文字を覚えるよりも、100のなんだろう?を育てたい。自分から本当にやろうとしないと、自分の力にはなりません。自分で関心を持てば、あっという間に習得してしまいます。…肝心なのは、文字が書けるかどうかではなく、文字で表現したくなるような内面を育てること。自分で考える力、つまり、「自律的な思考力」や、基礎学力の基盤力になる、「創造的想像力」を育てることが、乳幼児期の発達課題ではないかと思います。』


 ここで言われている『創造的想像力』とは、サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」で、小さなキツネが言う『この世で1番大切なものは目に見えないんだよ。大切なものは心の目でないと見えないんだ。』という言葉、この中の『心の目』のことです。


 子どもの創造的想像力=「心の目」を育むために、3つのお勧めをされています。

①まず、お子さんに寄り添って、安全基地になること。

②他の子と比べないで、その子自身の進歩を認め、ほめること。

③「何々したら?」という提案の言葉をかけるなど、子ども自身が考え、判断する余地を残すこと。

子育てに限らず、人を育てる場合には、まず、その人のありのままの存在を肯定し、受け入れることが大切だと思わされます。また、他者との関係性だけでなく、自分自身に対する認識においても、同様のことが言えるかもしれません。自分自身の弱さに対して、どう向き合っていくか、「自分との和解」も私たちにとって大きな課題のひとつです。

「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ。」

イエスさまの言葉は、そんな私たちに、いつも寄り添っています。

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