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「自由と愛」を解く座標軸 (ガラテヤの信徒への手紙 5章16~26節)

  • 金子敬
  • 2016年5月20日
  • 読了時間: 2分

「ヘイトスピーチ」法案がようやく日の目を見ることとなりました。これにより、特定の民族や人種を標的にした暴言・デモが「犯罪」として扱われるようになります。一方、これに対しては、「表現の自由」が抑制されるとして、法律化に反対する人々もありました。自由の線引きは難しいところですが、個人の存在権や基本的人権が脅かされる状況を放置してはならないことを考えると、一歩前進したと言うところでありましょう。

人は多数の側に身を置くことで「安全・安心」を手に入れます。その結果、「少数者」をいかに「危険・不安」の中に置いているかは余り意識できないのです。今回の少数者を守る法律に関してさえ、これに賛同する多数者の側に身を置くことが安全と考えた議員諸子もいたに違いないのです。

使徒パウロはガラテヤの信徒への手紙で、人間の自由の問題を取り上げ、「肉」(サルクス)と「霊」(プネウマ)の対立について語ります。即ち、生まれながらの人間は肉的な存在であり、その結果として様々な欲望に支配されていると語るのです。性欲・偶像礼拝・敵意などはすべて「肉」即ち「自己中心」という罪に支配された結果であると言うのです。人間の自由でありたいとの欲望そのものが自己中心から来ていると言うのです。この「肉」の対局にあるものが「霊」です。これは神に心の王座を明け渡すこと、自己中心から神中心へと心の座標軸を置き換えることによって初めて可能となるのです。それ故、「霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です。」(ガラテヤ5:22~23)と記されているのです。

パウロは語ります。「あなたがたは、自由を得るために召し出されたのです。ただ、この自由を、肉に罪を犯させる機会とせずに、愛によって互いに仕えなさい。律法全体は、『隣人を自分のように愛しなさい』という一句によって全うされるからです」(同5:13~14)と。私たちは、「自由と愛」を成立させる方程式を、肉、即ち自己中心上に立てるのか、霊、即ち、キリストの愛において立てるのか、が問われています。然り、どちらの座標軸でこの方程式を解くのかは、あなた自身の意志と決断によるのです。

                                 TK生

 
 
 

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