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キリストの愛

  • 泉清隆
  • 2017年8月10日
  • 読了時間: 3分

1919年 JHコルベ(Kolbe)というアメリカ人宣教師が日本に行きました 、 。 彼は平和主義者であったので、しだいに軍国主義化していく日本では、いろい ろな面から圧力が加えられ、彼はついに1939年に日本を追われ、フィリピ ンへ行かなければなりませんでした。フィリピンではパナイ島で伝道活動を続 けていましたが、やがて太平洋戦争が始まり、山の中へ逃げました。1943 年 彼はシェルマ夫人と他の宣教師たちとともに 日本軍に捕らえられました 、 、 。 そして、まともな取調べもないまま、彼らはスパイ活動をしていた者と断定さ れ、処刑されることになったのです。処刑の前に彼らには30分だけ時間が与 えられました。コルベ宣教師夫妻は、マタイの福音書5~7章の主イエスの山 上の説教を一節ずつ交読し、二人心を一つにして祈りました。30分後、彼ら は日本刀で首を斬られて殺されました。この事件が起こった時、コルベ宣教師 の二人の娘マーガレットとアリスは 勉強のためアメリカに帰国していました 、 。 この知らせが彼女たちに届けられると、彼女たちは悲しみに打ちひしがれてし まいました。やがてその悲しみは憎しみに変わり、両親を殺した日本人に対し て復讐を考えるようになったのです。けれども、戦時中のことで、近くに日本 人はいませんから、すぐにどうすることもできずに時間が経ちました。毎日、 悲しみと憎しみの中で神様に祈っていた彼女たちですが ある日 祈りながら 、 、 、 ふとこんなことを考えました 「両親は日本の軍人に殺される前に、いったい 。 何について祈っていたのだろうか」と。そのことを考え始めると、どうしても 二つのことに思い至るのです。一つは、彼らが殺害されるまで伝道をしていた フィリピン人の救いのため、そして、両親を自国から追放し、彼らを殺した日 本人の救いのためです。そう考えると、彼女たちは自分たちの願いと思いが、 両親の最後の祈りと全く反対のことであったことに気づかされたのです。けれ ども、そう簡単に憎しみは取り去られるものではありません。悶々とした毎日 を過ごしているうちに 「イエスは、わたしたちのために、命を捨ててくださ 、 いました。そのことによって、わたしたちは愛を知りました。だから、わたし たちも兄弟のために命を捨てるべきです 」マーガレットはこの御言葉通り、 。 ボランティアを志願して、捕虜収容所にいる日本の軍人の身の回りの世話をし て、彼らに愛を示したのです。当然、彼女のことは日本人捕虜たちの間で話題 になりました。ある時、マーガレットはその理由を聞かれ、それまでの経緯を 説明し、聖書の御言葉を彼らに話して聞かせました。残念ながら、彼らには復 讐ではなく、赦しと愛という彼女の心が理解できませんでした。しかし、この ことを後に伝え聞いた真珠湾攻撃の爆撃隊長であった淵田美津雄元海 軍大佐 は、それを 機にマーガレットの人 生を変えた聖書を 手にして読んだのです。そ してルカ 23章34節の「 父よ。彼らを お赦しください。彼らは、何をしてい るのか自分でわからないのです」の御言葉によって彼は神の愛に捕らえられた のです。その時、彼もまたうちにある憎しみが愛に変えられ、 クリスチャンと なりました。そして、残りの人 生を兄弟を愛する キリストのしもべとして 生 き たのです。ちなみに、コルベ宣教師のもう一人の娘アリスは、自分で 働いた一 年分の給料を日本伝道のためにささげたといわれています。 キリストの愛は、 私たちを内側から 新しく 造り変えます。その愛は、 今日も 私たちに 注がれてい ます。

 
 
 

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