信じてもらった
- 泉清隆
- 2018年8月24日
- 読了時間: 3分
柴山さんという方のエッセイの中にこのような 話 しがあります。 この方は派遣 会 社 の コ ーディネーターをしている 方です。 応 募 者 を面接して派遣社員として クライ ア ントに紹介する 仕事です。 ある日 黒いスー ツ、黒いシャツ、パン チ パーマに 金のネックレスをした大 柄 の男性がや って来ました。 履歴書を見ると37 歳、高校中 退 で その後は 夜 の 水 商売を転 々とし、空白期間も長く。直近においては 水商売の方の 送り迎え ドライバーでした。 「は っきり言ってこの 仕事はきついですよ。 夏 も エアコンほとんどききま せんよ。 何より 嫌にな っ た からと言っ て 急 に 辞められるのが一番困ります。」と 彼女 は面接に来た 彼 に 対して 否 定 的なことばっかり を伝えました。 「それに 失礼ですけど、ここし ばらくお 仕事されて いま せんが家賃どうなさ ってたんですか。」「ヒモっ ていうやつです。」「ヒモですか。 それをやめたいと いうことですか。」「はい。」 彼 は 顔をあ げてきっぱ り と そ う 返事しました。 それは口先以上 の 何かを感じ さ せるものであ ったようです。 それで 柴山さんは 関 わ ってみることにしたのです。まず 最初に指摘した のは服装です。「全部NGですよ。 そんな恰好で会 社 に行 ったら 誰もまともに相 手しま せんよ。」とこ ろ が どんなに辛辣なことを言っても背筋 をピン と伸ば し たまま「はい、はい」と 聞いていました。 そこで 彼 女 は 最後に、今まで そ の 仕事に 着いてから言ったこ とがない言葉 を 言うのです。「 私、あなたを信 じてい いですか。」 彼 は視線 を そらさずは っきりと 言いまし た。「はい。」「では紹介 さ せていた だくことにな っ た ら連絡します。」 彼が出て行くと同 僚たちはみんなや って来て「 ほ んとに紹介するつもり ?」などと 聞いて来た そうで す。しかし、新聞折 り 込 み 広告の印刷 会 社 に紹介 し たのでした。 それから 半年た っ た 頃、そ の男性が事 務所にや ってきました。 髪はす っかり 刈られ、白い ポ ロ シャツに白いパンツ、精悍なプロゴルフ ァーの ようです。 そして、こう言ったんです。「 実 は 社長か らお 話があり、 正社員にしたいと言ってく だ さ っ た のです。 それで、まず面接してく だ さ ったあなたに ご挨拶に行こうと 思 ってまいりました。」「派遣から 正社員になるとはずい ぶ ん頑張りました ね」と 声 を かけると、 彼 は 言いました。「だってあなたは 私の事 を信 じてく だ さ ったではありま せんか。」 人 格あるものに 対してできる最高 の敬意 の 表し方、 それは そ の 人 格を信 じるということなのです。 そ し て神は 人 格ある方なのです。 そして、イエス・ キ リストは信 じてく だ さ ってい る。 だから信 じるのです。神は その信仰を喜ばれ、 イエス・ キ リストにあ っ て 義 と 認めてく ださるので す。
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