大きな世界、神の世界
- 泉清隆
- 2018年8月31日
- 読了時間: 3分
先日、「ちびまる子ち ゃん」の作者、さくらももこ さんが 召されましたが、日本で一 番長く 続いている アニメ番組にサザエさんがあります。元々 は新聞 の 四コ マ漫画でした。 そ の漫画 のサザエさんにこんな 話があります。 家 の玄関先でカツオ が 近所の 人たちを 相手に 鶏 の 物 ま ね を披露しています。「 鶏 が 卵 を産むとこ ろ」と 言いながら 顎 を 突 き 出し、 口をとがら せ、「ク ワー、 カカカ!」と熱演しているのです。みなさん大 笑 い です。 サザエさんとフネさんが一体何 の騒ぎかと玄関先 に 出てみると、 身内のカツオ が 恥をさらしているで はありま せんか。フネさんは「みっともない」とた め息をついています。サザエさんも「まったくだわ」 と同 感です。 とこ ろ が そんなことは 知らないカツオはうけたこ とが 嬉しくて、いよいよ 芸がエスカ レートしていき ます。みなさんはいよいよ大 笑いです。 サザエさんはもうこれ 以 上ご近所にみっともない 真似をさら せてはならないと 立ち上がったかと思う と「カツオ!」と一 喝するんです。あまりの剣幕 に カツオとみなさんたちは 固まってしまいますが、次 の瞬間サザエさんは「 そ うじゃない、こう やるんだ よ!」と 言って、よりリ アルで生々しく 鶏になりき って大熱演するのです。 これにはみなさんも 体 を 二 つ 折りにして大 笑いす るんです ね。フネさんはカツオのみっともなさより もサザエさんの方がもっとみっともないので赤面 し ているという漫画です。 同 じみっともなさでもフネさんとサザエさんでは 中 身 が 違いました。フネさんは 人前でくだらん 芸 を することがみっともないと感じたのですが、サザ エ さんはあまり 似ていない 芸がみっともないと思った のです。 何をみっともないと感じるかは 人によって ず い ぶ ん 違います。 日本 語 は曖昧 で抽象的です。 そんなことを実証 す るようなコラムがありました。大 勢 の 人が集まりま した。さて大 勢というのは何人ですか。ある 人 は そ れは4 人のことです。 それから ずっーとあって1 万 人までありました。あの 人はいい年してといいます。 そのいい年とは何歳か。15 歳から70 歳まであり ました。長電話はどのくらいか2 分から10時 間 で 平 均は50 分。はした金はもち ろん一番下は1 円、 一 番上は300万円。 自分という 狭 い経験や体験 で自分中心に 生きる時 に不安・恐れがあると思いますが、しかし 確かに 自 分は大事だけれども、自分という小さい世界 を 越 え た、大きな世界、神の世界があると認め て 生きるこ とです。謙遜とは自分 の価値観や自分 の経験以上の 世界があることを認めるものです。
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