教育の原点
- かね
- 2019年3月21日
- 読了時間: 2分
2011 年3月11日、 宮 城県釜石市は、 東日本大震災 と同時に大変 な津波災害 に 襲われたところです。 死 者・行方 不 明 者 は1000人を 超えています。
釜石の子どもたちは防災授業 の 中で「ど ん な津波 が 襲ってきてもできる ことがある。 それは逃げ る こ とだ。」 特 に 中学生には「 君たちは 守られる 側では なく、 守 る 側だ。自分より 弱 い 立場にある小学生 や 高齢者を連れて逃げ る んだ。」と教えられていまし た。震災では、多くの小 中学生が、教えを実践した といいます。一人 ひとりが「逃げ る こと」を実践 し たおか げで、小学生1927人、 中学生999人の 命 が 助 かりました。生 存率は99.8%、この子どもたちの 高 い生 存率は「釜石 の奇跡」と呼ばれている そうです。
当時、釜石小学校に勤務していた女 性教師が、 手 記 を 残しておられます。 「地 震 が 発生した時、子どもたちはすでに帰宅し、 そ れ ぞ れ ば ら ばらの場 所にいた。学校管理下に全 員 がいたのではなく、子どもたちが、 そ れ ぞれの場 所 で、 ひとり ひとり自分 の 命 を 守 り 抜いた。子どもた ちが 守ったのは、自分 の 命だけではなかった。津波 到達まで30分という 短い時 間 の 中で、友達、お じ い ちゃん、お ばあちゃん、兄 弟 に 声をかけ、 手を引き、 おんぶして、 彼らの 命をも守ろうとした。子どもた ちの 中に、防災教育で学 ん だ ことをしっかり 覚えて おく こ と や、子どもたち自身 が その場で判断し、行 動 に 移すという「心」が育まれていた。」(要約)
『初めに 言があった。 言は神と 共にあった。 言 は 神であった。』ヨハネ1:1 聖書の言葉は「 命 の言葉」と 言われます。 私たちが 生きるための言葉です。 私たちが そ の言葉 と 向き合 うとき、また、 それを 誰かと 共有しよう、 伝えよう とするとき、 私たちの具体的 な 姿 勢 が 問われます。 そ の 姿 勢こそが、学 び、教え、育 む働きです。 私たちは、釜石の子どもたちのように、教えられ た事 柄 を 個 人 個人、自分の事 柄として受け 止め、行 動しているでし ょうか ? また、釜石 の 大人たちの ように、 共に生きる人々の心や絆を育てる働きをし ているでし ょうか ? 教会にも、イ エス・キ リ ス ト に 在って、生 活 の 中 で 共に生きる力や、心、 絆を育 む働きがあるは ずです。「イ エスさま」を目あてに まっすぐ生きる こと…、 私たちが学 び、伝え、教え、 育 む働きは、教会において、まだまだ、無限 に 備 え られているのです。
金子政彦執事
Comments