「善き力」 泉清隆
- kogabaptist
- 2月22日
- 読了時間: 2分
ディートリヒ・ボンヘッファー(Dietrich Bonhoeffer
1906-1945)のVon guten Mächten「善き力」とい
う歌(新生賛美歌73)はボンヘッファーが1944年12月
19日にナチスの強制収容所から婚約者と親類たちに書
いた手紙の中で、クリスマスと年末のあいさつとして書
かれた詩です。しかし次の新しい年であった1945年4
月9日にボンヘッファーは処刑されました。
ドイツ在住の池田福太郎さんが訳しているものを紹介
します。
1.
よい力(複数)に、忠実に静かに囲まれ、
見守られ、すばらしく慰められて、
私はこの日々を君たちとともに生き、
君たちとともに新しい年に進んでゆこう。
2.
古い年は私たちの心をなおも苛(さいな)もうとし、
邪悪な日々の重荷が私たちをなおも圧迫する。
ああ主よ、私たちの脅かされた魂にお与えください、救い
(この救いのためにあなたは私たちを創造なさったので
す)を。
3.
それであなたが私たちに困難な苦い杯を差し出される
のならば、ぎりぎりまで満たされた苦しみの(苦い杯を差
し出されるのならば)、私たちはそれを感謝のうちに、震
えもせずに受け取ります、あなたの善い、慕わしい御手か
ら。
4.
それでもあなたが私たちにもう一度喜びを与えたいと思
ってくださるならば、この世界とその太陽の輝き(のうちに
生きる喜びをもう一度与えたいと思ってくださるならば)、
そうであれば、私たちは過ぎ去ったことを(も)記念しまし
ょう、そうすれば私たちの生は完全にあなたに属するもの
となります。
5.
今日、あたたかく明るくろうそくを燃やしてください、
あなたが私たちの暗闇にもたらしたろうそくを。
できることなら、私たちを再び一緒にしてください。
私たちは知っています、あなたの光が夜に輝くことを。
6.
私たちの周りに深い静寂が広がったら、私たちに聞かせ
てください、あのいっぱいの響きを、私たちの周りに見え
ない形で広がっている世界の(あのいっぱいの響きを)、
すべてのあなたの子らの高らかな讃歌を。
7.
よい力(複数)にすばらしく守られて、
心しずかに待ち望もう、起こるかもしれないことを【「何が起
ころうとも」か?】。神は夕べに朝に私たちのもとにいらっしゃ
る、そして全く確かにすべての新しい日に。
(掲載許可を戴きました)
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