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「喜びを分かち合う関係」青木麻里子(福岡女学院チャプレン)

天使による受胎告知を受けたマリアは、すぐに天 使が伝えた親戚のエリサベトの住むユダの町を訪れ ます。おそらく不安でいっぱいだったマリアが、ど うか本当にエリサベトが妊娠していますようにと心 から願っていたと想像することは不思議ではありま せん。そのマリアがついにエリサベトの姿を見つけ て声をかけます。エリサベトは感動のあまり、マリ アに向かって一気に思いを伝えます。<「あなたは 女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福 されています。わたしの主のお母さまがわたしのと ころに来てくださるとは、どういうわけでしょう。」 >(42~43節)。子どもが産めない年齢とあることか らエリサベトは60歳近かったのではないでしょう か。エリサベトが孫ほどに年の離れた娘マリアに、 「マリア、いったいどうしたの。どうしてここにい るの。天使が言った私の妊娠を確かめに来たの?」 と問いただすような言葉を言わなかったことにほっ とした思いを感じます。年齢や立場を超えて対等の 女性としてエリサベトはマリアを受け入れました。 エリサベトに去来した思いは純粋に喜びと神様への 感謝だったのです。エリサベトの言葉によってマリ アが感じていたかもしれない大きな不安は吹き飛ん だことでしょう。神さまがわたしを選び、イエスと 名付けられる運命の男の子を授けられた、そうマリ アは妊娠を恵みと受け止めたのです。 私たちにとって喜びとはマリアほどの事はないで しょう。しかし、身近なところにたくさん喜びが隠 されています。一人で喜ぶのはもちろん素敵な事で すが、それが二人の間で、さらに多くの方と分かち 合えば喜びは2倍をはるかに超えていきます。です から喜びを分かち合う関係性を様々な所で作って頂 きたいと願います。その時、エリサベトの言葉、「主 がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、 なんと幸いでしょう。」を思い起こし、主にある交 わりを実現していただければ幸いです。

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