「沖縄デー」 泉清隆
対日平和条約(サンフランシスコ講和条約)が1952
年4月28日に発効しました。対日平和条約と同時に、
日本国内へのアメリカ軍の駐留を認める「日本国と
アメリカ合衆国との間の安全保障条約」も発効しま
した。この対日平和条約発効によって、日本と各連
合国との戦争状態は終了し、日本国民の完全な主権
が承認されました。
しかし沖縄や奄美が日本から切り離されて米国の
統治下に置かれました。この日を沖縄では「屈辱の
日」と呼んでいます。後に1953年に奄美は日本に返
還されました。
沖縄は米軍統治下におかれて、朝鮮戦争、ベトナ
ム戦争などに向けたアジア最大の出撃拠点として、
1972年の復帰後も現在に至るまで基地の課題を抱え
ています。
この28日は「沖縄デー」とも呼ばれ、沖縄を初
め日本全国で戦争反対、米軍基地撤去の取り組みが
行われています。
沖縄では今も米兵による犯罪や騒音被害がありま
す。本土では米軍基地は安全保障の問題と捉えられ
ますが、沖縄の人たちにとっては人権の問題です。
また沖縄戦の被害者の遺骨が見つかっている沖縄本
島南部で、辺野古基地の建設のため土砂採掘がされ
ていることは沖縄の人々にとって耐えがたいことで
す。
現在、ウクライナ、中東の戦争と連動して、台湾
有事=中国侵略に向けた緊張があります。そのこと
を在沖縄米軍海兵隊司令のジェームズ・ビアマン氏
は語り、日米合同軍事演習が開始されました。
その作戦計画では沖縄、琉球諸島に米軍と自衛隊
基地が次々と新設されています。そして九州本島に
もなされています。佐賀空港の軍事基地化、博多港
の軍事利用、湯布院に長距離ミサイル基地、佐世保
に水陸機動団、新田原に最新戦闘機の配置などです。
29日(月)12時から福岡市中央区天神の警固公園
でこの沖縄デーを覚えて反戦デモが行われます。その
後の集会では鳥栖キリスト教会牧師の野中宏樹さんが
「佐賀空港のオスプレイ配備をゆるさない!」と題し
て講演をされます。
平和を祈り、平和をつくり出す働きを支えたいと思
います。
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