「目撃者ではないが」 泉清隆
大牟田市の「大牟田の空襲を記録する会」が設立
50年を迎えての記念イベントが8月20日に大牟
田市内であり、日本遺族会会長を務めた元自民党幹
事長の古賀誠氏(82)が約270人を前に講演し、持論
の憲法9条堅持の重要性を改めて強調したとの記事
がありました。
古賀誠さんは旧瀬高町(現みやま市)生まれで、講
演では、幼少時に父がフィリピン・レイテ島で戦死
し、母に育てられた生い立ちを紹介し、「私の政治
の原点は、つらい思いをした戦争遺族を再び出さな
いことだ」と説明し、現在のウクライナ情勢などに
も触れ「抑止力で一番強いのは憲法9条(戦争放棄)」
と強調したとのこと。そして来場者との質疑の中で
は戦争体験のない後輩政治家について「優秀だが物
事を理屈で考える。そうなると、戦争も外交の手段
の一つになる。保守の中で平和主義の主張が小さく
なった」との懸念も示したということです。
古賀誠さんは政治的には自民党の保守本流であり
ます。そして日本遺族会会長も務めていました。し
かし、平和への思いは実体験にあるのだと思いまし
た。戦争がどんなに悲惨なものであるか、先の戦争
から77年が経過し、戦後生まれの人たちは(私も
そうですが)実際に戦争を体験していません。実際
に自ら体験された方たちは、理屈なしに戦争放棄を
言い切って宣言できるのです。(戦後生まれの)私た
ちはそのような方たちの声にしっかり耳を傾けてい
きたいと思います。
また実際に体験するということでは、私は聖書の
「あなたがたはキリストを見たことがないのに愛し、
今見ていなくても信じており、言葉で言い尽くせな
い素晴らしい喜びに満ちあふれています。」(ペトロ
の手紙①1章8節)を思い起こしています。私たち
はこの地上を歩まれたイエス・キリストを実際には
目撃(体験)したことはありません。しかし、聖書を
通し、聖霊によって「イエス・キリストは主である」
と告白し、このお方によって人生を歩ませていただ
いていることは幸いなことです。「見ないのに信じ
る者は、幸いである」(ヨハネによる福音書20章
29節)。イエス・キリストにしっかり耳を傾けて
歩んでいきましょう。
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