「長寿祝福」 泉清隆
本日は礼拝の中で長寿祝福式を行います。「長寿
は祝福なのか」という問いかけがありました。それ
に対して石丸昌彦(クリスチャンの精神科医)さん
は「老いと祝福」という著書で「老いという困難の
なかにいかに祝福を見いだすか」という問いかけが
理解しやすいのではと書いています。旧約聖書では
長寿は祝福とされています。では、若くして亡くな
るということはどうなのでしょうか。「祝福」とは
…という事を考えさせられます。人生において順境
の時はそれはそれで祝福ですが、聖書は「順境には
楽しめ、逆境にはこう考えよ 人が未来について無
知であるようにと 神はこの両者を併せ造られた」
(コヘレトの言葉7:14)とあるように、神にある
ならばすべてが祝福なのです。
また、この著書には「老いの日々を健やかに」の
個所に高齢期のメンタルヘルスの項目で世界保健機
構(WHO)が「健康とは身体的、精神的、社会的に
申し分のない状態である」としていましたが、199
8年にはこれに「霊的(spiritual)」を加えてはどう
かとの提案がなされたそうです。「祝福とは何か」
を言い換えれば、この霊的なものになるでしょう。
すべてにわたって与えられる「神、共にいます」と
いう信仰・確信なのです。
「若き日に、あなたの造り主を心を刻め。災いの
日々がやって来て 『私には喜びはない』というよ
わいに近づかないうちに」(コヘレトの言葉12:1)。
新約聖書のルカによる福音書には、信仰深く、キリ
ストに会うまでは亡くなることはないと告げられて
いたシメオンという人が(何歳だったのかは書いて
いませんが、後から登場するアンナが84歳とある
ので、高齢であったのではと推測されています)イ
スラエルの慰められるのを待ち望んで、メシア…キ
リストに会うという希望がありました。教会に集う
高齢者の皆さんもこの希望に歩まれていることでし
ょう。今日まで神と共に歩んで来られたおひとりお
ひとりを覚えて神の祝福を祈ります。
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