『敵』を愛しなさい:ガザの平和を覚えて祈る 濱野道雄
2018年度、一年間イスラエル・パレスチナで研究
の時を過ごしました。イエスの生きた場所で一年間
暮らして思うことがあります。イエスの言葉は2000
年前と変わらず、今も生きた神の言葉として私たち
に語り掛けているということです。もしイエスが今
朝、再び来られたら、「私は言っておく。敵を愛し、
迫害する者のために祈りなさい」とやはりおっしゃ
るのではないでしょうか。
国連人道問題調整事務所によれば昨年10月7日
より現在まで、ガザでは37,202人以上の人々が、イ
スラエルでは1,200人以上の人々が殺害されていま
す。戦争が起こり、双方の友人に連絡を取りました。
アラブ人の友は、西岸地区でもパレスチナ人は殺さ
れており、町も封鎖され、仕事もできないと嘆きま
す。ユダヤ人の友は、戦争直前にイスラエルではネ
タニヤフ政権批判のデモが続き、ガザでもハマス批
判のデモが起こり、市民同士は歩み寄ろうとしてい
たのにと言います。
これは遠い、可哀そうな人々の話ではありません。
パレスチナ問題を引き起こし、今なお激化させてい
ることに、キリスト教は大きな責任があります。そ
してこの戦争を積極的には止めず、かえってイスラ
エル製の武器輸入しようとしている、私たち日本人
にも責任があります。
私たちのせいで (しかし、変えることはできる)
今朝、私は知った
ガーゼ(gauze)という英単語は
(細かく織られた医療用の布)
アラビア語の ・ガザに由来している
ガザの人々が何世紀にもわたって熟練した織物職人
だったおかげだ
どれだけ私たちの傷は
包まれてきたのだろうか
あの人々のおかげで
そして、あの人々のどれだけの傷口が
開いたままなのだろうか
私たちのせいで
エミリー・ベリー(英国・詩人)
私は不思議に思った
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