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世界中で拡大する戦争反対の声 泉清隆

先週取り上げた4・28沖縄デーに関連して、29日

に戦争反対のデモ行進が行われ参加しました。その

後の集会での講演をまとめました。

昨年10月以来、パレスチナ自治区ガザへの軍事侵

攻と民衆大虐殺を継続してきたイスラエルは28日、

「恒久停戦」「ラフア侵攻停止」などに初めて言及

しました。

これをもたらしたのは、世界中で拡大する反戦行

動とパレスチナ連帯の声の高まりです。4月15日、

全米各地のデモでは主要空港に通じる道路がデモ隊

に占領・封鎖され、250人が逮捕されました。西海

岸のゴールデンゲートブリッジでは「ガザのために

世界を止めろ」の横断幕が掲げられ、翌16日にはグ

ーグル労働者が「イスラエルのへの協力やめろ」と

オフィスで座り込み(9人逮捕、50人解雇)。17日か

らはコロンビア大学で学生たちがキャンパスを占

拠。108人が逮捕されながらも、闘いは全米・全世

界に拡大し、イエール大学、ニューヨーク大学など

で次々とパレスチナ連帯キャンプが設営され、警察

・州兵と激突しながら占拠闘争が継続しています。

さらに学生たちを守り抜こうと教職員がストライキ

に決起し、連帯キャンプを囲って警官隊と対峠して

います。この闘いは瞬く間に海を越え、欧州各国な

ど世界中で連帯する数万規模の反戦デモがおこなわ

れています。

これまでもガザ侵攻反対の声は高まり続けてきま

したが、この2週間でそれは爆発的に拡大していま

す。それはイスラエルのガザ侵攻が一線を越えた虐

殺行為であることが誰の目にも明らかになってきた

からです。昨年10月以来のイスラエルによるガザ侵

攻開始からおよそ200日。殺害されたパレスチナ民

衆は3万4千人以上、その72%が子ども、女性、高齢

者とされています。7000人が行方不明となり、親を

失った子どもは17000人に達し、破壊ないし居住で

きなくなった家屋は38万棟、全ての大学が完全に破

壊され、300以上の小中高校が損壊しています。多

くの病院が破壊されました。とりわけ4月22日以降、

イスラエル軍が一時撤退したあとの南部ハンユニス

の病院からは虐待・拷問の痕跡もあるおよそ400人

の遺体が発見されました。まさに民族虐殺=ジェノ

サイドです。

イスラエルによる留まるところを知らない虐殺と

惨劇、ガザのみならず西岸地区での土地・家屋強奪

と拷問、不当逮捕、監禁などが拡大する現実と、そ

れが欧米政府や各国軍需産業による「支援」のもと

で実行されていることへの怒りと弾劾の声は高まり

ました。2月25日には米空軍兵士アーロン・ブッシ

ュネル氏が在米イスラエル大使館の前でガソリンを

かぶり、自らの体を焼きながら「パレスチナを解放

しろ」と訴え、その後亡くなるという事態も起きま

した。

イスラエル国内でも、国家主義・排外主義の扇動と、

暴圧的な治安体制を打ち破って、ネタニヤフ政権打倒

の大規模デモが連日おこなわれるようになりました。

そうした中で、国連安保理におけるパレスチナ国連

加盟決議案はアメリカの拒否権行使で否決(4月19日)

されたことを一つの分水嶺として、ついに全米で怒り

のデモと実力闘争が爆発するに至りました。

イスラエル・ネタニヤフ政権はイランおよび反米・

反イスラエル武装勢力との戦線拡大や、エジプトから

の「ラフア侵攻すれば国交断絶」の通告に追い詰めら

れ、さらに「最大の支援者」であるアメリカすらもラ

フア侵攻停止を「牽制」するに至り、冒頭述べた「恒

久停戦」に言及せざるを得なくなりました。全ては世

界中で巻き起こった反戦運動が「国際世論」を変えた

結果です。民

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