「あなたは何を子孫に遺すか」 出エジプト記12章21~28節
去る8月19日、福間教会名誉牧師の野口直樹先生が84歳の生涯を全うし、主の御許に召されました。再婚して9ヶ月余りの日々を共にされたお連れ合いの由美子さんによる出棺時のお礼の挨拶に、「とても楽しく充実した結婚生活でした。預金通帳の残額はほとんどありませんが、何にも代えがたい幸...
「怒ることがあっても」 エフェソの信徒への手紙4章17~32節
「怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません」。この言葉の前25節には、次のように記されています。「だから、偽りを捨て、それぞれ隣人に対して真実を語りなさい。わたしたちは、互いに体の一部なのです」。私たち人間が隣人に対して「偽り」...
「殺さない~大切な決断~」 出エジプト記20章13~17節
世界中の法治国家がその規範とする教え、それが「十戒」です。十戒は人が人として生きる上での最高規範と言えます。即ち、すべての人間は神の像(かたち)に創造さているゆえに、性別、年齢、健康のいかんにかかわらず、存在そのものが尊く、等しく「尊厳」を持つのです。それ故、創造主である神...
「闇の支配からの解放」 コロサイの信徒への手紙1章13~20節
コロサイの信徒への手紙は「御父は、わたしたちを闇の力から救い出して、その愛する御子の支配下に移してくださいました。」と宣言します(コロサイ1:13)。誰であっても、右も左もわからない真っ暗闇の中に置かれると、それだけで恐怖に襲われます。闇の力はこの恐怖心を用いるのです。それ...
「『和解の福音』の使者として」 コリントの信徒への手紙二 5:13~20
今月は、15日の「敗戦の日」を頂点として平和への思いを新たにし、和解に生きることを願いつつ、御言葉に聴いています。今朝の聖書(Ⅱコリント5:13~20)でパウロは「キリストによって新しく創造された者は、和解の務めへと招かれている」と言っています。...
「イエスから始まっている癒しと和解」 ルカによる福音書23章32~43節
「無期懲役ではなく極刑を」と、子どもを殺された親の切実な訴えです。「どこまでも憎しみを抱き続けて生きよう」と決めざるを得ない深い痛み悲しみに言葉を失います。まさに許しがたい出来事の被害者なのですから、誰もその言葉に「否」を唱える資格はないでありましょう。...
「被造物の呻きを聞く」 ローマの信徒への手紙8章18~25節
宇宙空間にはおびただしい放射線が飛び交っています。また、地球内部にも放射性物質があり地上に放射線を放出し続けています。しかし地球を取り巻く空間や地表の厚い岩盤が放射線を防ぎ、人体への影響を最小限に保っています。この状態になるまでに地球誕生から凡そ46億年を要し、人類が棲息で...
「人間、土を耕し守る者」 創世記2章6~17節
創世記には二つの人類誕生物語が記されています。第一の物語は1章にあり、神の言葉による無からの創造で、人は神の像に造られたとあります。第二の物語は2章で、神が擬人化されて登場し、人を土の塵で作り、ご自身の息を吹き込んで生きるものした、とあります。どちらも読み取るには深い内容を...
「救われた者の歩み」 エフェソの信徒への手紙 2章1~10節
今朝の聖書でパウロは、キリストの救いにあずかる「以前」と、救いにあずかっている「今」という対比の中で、キリスト者の人生について語っています。彼はまず「罪」について「あなたがたは、以前は自分の過ちと罪のために死んでいたのです」と言い、さらに「以前は肉の欲望の赴くままに生活し…...
「神の慈しみに包まれて」 マタイによる福音書 6章25~34節
疲れた時にはちょっと歩いてみる。行く先は決まっている。教会から5分ほどの古賀の海。松林を抜けると波の音が心地よく、潮の香りに包まれる。大きく深呼吸。引き潮のときは浜辺におりて砂を踏む。この浜の砂は細かく引き締まって歩きやすい。風と波の音に包まれてしばらく歩く。中川の河口辺り...

