この御言葉で立つ (箴言 3章1~12節)
ある人との出会い、ある書物との出合い、それらがその人を捉えその人生まで大きく変えてしまうということがあります。 もし、この書物と出合っていなかったら、今の私の人生も無かった、それが、聖書との出合いです。2000年の歴史を経て聖書は何千もの言語に翻訳されて何億もの人々に届けら...
神の同労者 (コリントの信徒への手紙一 3章1~9節)
日本バプテスト女性連合のホームページを開くと、そこに標語として「私たちは神の同労者」(Ⅰコリント3:9口語訳)と記されています。 この標語はそのままに、私たちの教会にも当てはまります。パウロがこの手紙を記した背景には、コリント教会が指導者交代に伴う混乱を生じていたことがあっ...
「イエス・キリストはどんな方」 (マルコによる福音書7章31~37節)
最初の「ティルス地方を去り、シドンを経てデカポリス地方を通り抜け、ガリラヤ湖へやってこられた」という動きは、地図を開いて見ると合わなくなる部分があります。 それで岩波訳などは「デカポリス地域のただ中に来た」とされています。...
善をもって悪に勝つ (ローマの信徒への手紙13章1~7節)
イギリスのヨーロッパ連合離脱、アメリカ大統領トランプ氏の出現、これらはみなその国の人々が投票によって選び取った結果です。 世界情勢は急激に変化し、日本もこれにどう向き合えるのか心配です。 ヘイトスピーチに見られる現象のように、理性や思考を停止させ、大衆と迎合して事を進めよう...
「走り抜く信仰」 (フィリピの信徒への手紙3章12~21節)
現代では目標を持って生きることはなかなか難しいものです。夢や希望を持っても必ずしも叶うことは少ないですし、日本の経済状況を考えても、若者は将来に希望を持てないことが多いように感じます。 しかし、フィリピの教会の人たちに送った手紙の中で、パウロは「目標を持ちなさい」、そしてそ...
主イエスの恵みを知る者 (コリントの信徒への手紙二 8章 1~9節)
コリントの信徒への手紙二は幾つかの独立した書簡を一つに集めたものであると言われています。 成程、8~9章はエルサレム教会の窮乏に対する「慈善の業」を勧める手紙として読み取れます。パウロは貧しいマケドニアの諸教会が行っているこの「慈善の業」に注目し、はるかに豊かなコリントの教...
イエスの招きに応えて (ルカによる福音書5:1~11)
ガリラヤ湖のほとりに石造りの小さな建物があります。ペトロ召命教会です。 多くの国々から来た様々な装いの人々が三々五々に岸辺に集い、その国の言葉で祈りを捧げ、讃美歌を口ずさんでいます。 湖に目を移すと、漁をしている小舟が目にとまります。30数年前に目にした穏やかなガリラヤ湖の...
「幸い」 (マタイによる福音書5章3~12節)
今日の聖書箇所はイエス様の最初の説教5章から7章までの冒頭の部分です。 主はガリラヤの小高い山を登り始められました。お弟子さんたちが一緒です。そしてたくさんの人々が苦しみや悩み病いを背負いそのあとを登ります。 イエス様は山上に着き岩に腰を下ろされました。青く澄んだ空、白い雲...
優しさに溢れた平和な年を (エレミヤ29:4~14)
明けましておめでとうございます。 上記の表題は、皆さまのご多幸を祈るクリスマスと新年のカードにも添えて記した言葉です。 昨年の「一文字漢字」が「金」と報道されたとき皆さまは何を思われたでしょうか。 オリンピックでの金メダルやピコ太郎の金色衣装など、なるほど金色は誰の目にも眩...
クリスマスの「しるし」 (ルカによる福音書 2章8~20節)
羊飼いたちに示されたクリスマスの「しるし」は、「布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子」(ルカ2:12)でした。 「飼い葉桶」は羊飼いにとって生活に直結する物であり、そこは誰にも気兼ねなく自由に出入りできる生活の場でした。実に、神の子は繁栄を享受する人々の中にではなく...